ピンタック

ピンタック

ピンタックとは生地を折り曲げて押さえながら縫いつけ、直線状にタック(縫いヒダ)をつくったものです。ピンのように細かいことから ピンタックと言われ始めたようです。AとBの画像は刺繍サンプルで、ピンタックではありません。

ピコ & ピコット

ピコ & ピコット

穴を開けながらかがる刺繍をピコまたはピコ刺繍、穴を開けずにジグザグに縫う刺繍をピコットまたはピコット刺繍と呼んでいます。AとBの画像がピコ刺繍、残りはピコット刺繍です。また端を処理するときに縫われるピコットはシングルピコット(画像C)、2枚の生地を繋げるときにに縫われるピコットはダブルピコット(画像D)と区別されています。ピコの中央付近を機械やハサミで切り取ってフリンジ状をつくる「ピコカット」にすることも多くあります。

ピコとピコットは名称が似ているため混同されることが非常に多いのですが、ピコットの語源はpicot(日本語の発音はピコ)なので一概に間違いとは言えません。さらに地域やミシン各社による細かな名称の違いなどもあり、どれが正しいと言えないのが現状です。ピーコットと呼ばれることもあります。

ハマグリ刺繍 & シジミ刺繍

ハマグリ刺繍 & シジミ刺繍

貝のハマグリやシジミに似た刺繍を縁にかがります。大きなものをハマグリ刺繍、小さなものをシジミ刺繍と呼びます。またハマグリ刺繍のなかでも大きなものから順に大ハマグリ、中ハマグリ、小ハマグリと呼ばれています。

ブランケット刺繍

ブランケット刺繍

毛布の縁をかがるために使われることから、ブランケット刺繍と呼ばれています。現在でも毛布を中心に用いられています。ハマグリ刺繍に使う特殊ミシンのカム(運動の方向を変える機械)を変えることで、大きさを変えたブランケット風の刺繍をすることができます。AとBの画像がブランケット刺繍、CとDが大ハマグリ刺繍のブランケット風、EとFが小ハマグリ刺繍のブランケット風になります。

シャーリング

シャーリング

シャーリング加工とは刺繍機で適度な間隔を縫い、下糸を用いて布地にギャザーなどをつくる技法です。主に子供服、婦人服などに用いられます。下糸にゴム状の糸を用いたものは ゴムシャーリング、下糸に伸縮性のあまりない普通の糸を使用したものは糸シャーリング と呼ばれています。

ゴムシャーリングは衣類の動きがある部分に、糸シャーリングは形があまり変化しないので飾りや小物類などに用いられます。シャーリングと同時にスモッキングをかけるとシャーリングスモックになります。

シャーリングスモック

シャーリングスモック

シャーリングスモックはシャーリングと同時にスモック刺繍を縫います。シャーリングにおける装飾として一般的です。

スモック

スモック

正式にはスモッキング ( smocking ) と言い、省略してスモックと呼ばれています。関西方面ではバリタックと呼ばれることもあるようです。スモッキングとは“飾りひだ”という意味で、刺繍糸を使用してひだをつくります。また手縫いのハンドスモッキングと区別するために、マシンスモッキングと呼ばれることもあります。カム(運動の方向を変える機械)を組み合わせることによって、いろいろなスモックができます。

ニードルパンチ

ニードルパンチ

ニードルパンチとは、生地の上に柄となる毛糸や生地を剣山状の針を使って埋め込み、柄を出す技法です。変わった生地の見せ方ができますが、針で叩くために生地を傷めてしまいます。

シェルタック

シェルタック

シェルタックとは、生地を折り曲げ、押さえながら縫い付けて、直線上のタックをつくっていく技法です。シェルタックはピンタックの変形で、小さな山をつくっていきます。主にブラウスの前身頃などによく使われます。縫う生地によってシェルタックの柄の表情が変わるので注意が必要です。

メロー

メロー

端の始末に使われる、縁をかがる加工で、独特の味わいが生まれます。メロウ加工とも言います。AとBの画像がメロー、Cがウーリーメロー、Dがフラワーメローというように、形に応じて数種類を呼び分けています。