2024年11月21日前橋工科大学にて、トリプル・オゥマネージャーの片倉洋一が、専門講座の講師をさせて頂きました。

この講座は、地域の方や研究者・技術者の方々の相互交流と資質向上を目的として、日ごろの研究・教育成果を公開する専門講座です。

テーマは

発想と技術で日常を豊かに ~糸のアクセサリーづくりへの挑戦~

講座では約90分間『布から解放された刺繍』をご紹介し、新たな発想で生まれた糸のアクセサリーが、どのように装いの選択肢を広げたのか、その挑戦のストーリーを話しました。

今回の講演では、スピーカーである片倉と140年続くものづくり集団「笠盛」について少しでもご理解いただいたうえで、本題のアクセサリーづくりの話へとつなげていきました。

英国で別々の点をつないでくれるきっかけをくれた恩師との出会いや、思い出深い課題のエピソードをご紹介しました。

また、笠盛が経営危機を何度も乗り越え、「挑戦」を通じて変わり続けてきたこと、そして「ワクワク・ドキドキ」を忘れないものづくりの姿勢についてもお話ししました。

作り手である私たちのメンバーが、それぞれの個性を活かしながら、やさしさを届ける工夫を日々の中で重ねてきたこと。

その大切さを改めて確認できたことは、大きな喜びであり、講演を通じて得られた素晴らしいギフトだと感じています。

【講演でのメッセージ】

私たちが考える「豊かな日常」とは、一人ひとりにとって新しい選択肢が増えることです。

そのためには、ただ技術を磨くだけでなく、発想を通して、関わる人々にやさしさを届けることが大切だと感じています。

そのやさしさを形にするために、新しい技術にも積極的に挑戦し、選択肢を広げていく。これこそが、私たちが取り組んでいる刺繍アクセサリーづくりの本質です。

そんな中、お客様からいただいたお手紙「トリプルオゥの商品を見つけたとき、『これこそ私が欲しかったもの!』と思いました。作ってくださり、世に出していただき、本当にありがとうございます。」

この言葉に触れたとき、私たちは心から感動しました。お客様が何を求めているのか、その少し先を考え、価値あるものを提供できたときに、こうした感動が生まれるのだと実感しました。

そして、私たちの本当の仕事は「感動を作ること」だと改めて気づかされました。

発想を活かし、技術を磨き、新しい選択肢を届けることで、人々の生活が少しでも豊かになる。その感動の連鎖をこれからも生み出していきたいと思います。